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耳の疾患

「ダウン症」の人には目の疾患に次いで、耳の疾患が見られることもあります。というのも、耳(聴覚)の構造が特徴的なためです。耳全体が小さいことは知られていると思いますが、耳の穴も小さいことから色々な問題が起きやすくなっています。ここでは、合併症としての耳の疾患について説明しましょう。

種類

耳の疾患は、それほど沢山あるわけではありません。主に滲出性中耳炎と、それが原因となって起こる難聴が挙げられます。

滲出性中耳炎

かんせん症に対する抵抗力が弱い「ダウン症」の人は、滲出性中耳炎にかかりやすくなります。滲出性中耳炎とは、鼓膜の奥の中耳腔という場所に、滲出液という液体がたまってしまうという病気です。滲出性中耳炎は、3〜10歳頃によく発症します。軽い難聴が主な症状としてあらわれます。小さな子供の場合、症状を訴えないことも少なくありません。テレビのボリュームを上げる、呼んでも返事をしない、元気がない…というようなときは注意が必要になります。

難聴

また、「ダウン症」は難聴を合併する率も高くて、多くは上記の滲出性中耳炎が原因だと言われています。難聴の程度は、軽度のものから中等度のものまで幅があります。難聴は大きく、外耳や中耳に原因のある伝音性難聴と内耳や聴神経に原因のある感音性難聴、その両方が混ざっている混合性難聴に分けられます。軽度の難聴なら、耳垢を取り除くことで改善されたりもします。

検査

聴力検査は、純音オージオメーター(ヘッドフォンをつけて音が聞こえたら手元のボタンを押す)を使って行われるのが一般的です。まだ小さかったり、知的障がいなどによってこの検査が難しい場合、行動観察や脳波を使った方法(聴性脳幹反応、ABR)で調べます。子供の発達に見合った音に対する反応をするかどうかを観察することが、難聴の早期発見につながります。専門施設では年齢に合わせて様々な幼児聴力検査が行われます。聴性脳幹反応は軽い睡眠薬を使って眠らせ、音に対する小さな脳波の反応を記録して聴力や神経機能を検査していきます。また、聴力検査のほか、CT(コンピューター断層撮影法)などの画像検査も行われます。

治療

このような耳の疾患の治療方法は、耳垢の除去や薬物療法、風邪をひいてしまったときの十分な治療、場合によっては補聴器の装着などがあります。まず耳垢の除去ですが、冒頭で触れたように「ダウン症」の人は一般に耳の穴が小さいです。このため、ちゃんと病院で除去してもらうようにしましょう。さらに、風邪をひくと中耳炎を併発しやすくなります。なので、中耳炎を食い止めるためにも、風邪のときは十分な治療を受けることが大切です。そのほか、中等度以上の難聴が認められる場合、補聴器の装着を検討したほうがいいでしょう。補聴器に関しては、小さいうちは嫌がるかもしれませんが、専門医とよく相談して調節してもらうことをおすすめします。補聴器をつけることで、普通に日常生活が送れるようになります。いずれにしても、早期発見がキーポイントです。

言葉への影響

「ダウン症」の人は、言語に何らかの問題を抱えていることが結構ありますが、そもそも知的障がいによるものなのか、聴力の問題によるものなのか判断しにくいこともあるでしょう。発見が遅れないように、定期的に聴力検査を受けてください。また、補聴器を必要とするくらいの聴力であれば、言葉にも影響してきます。検査をしながら、経過観察を続ける必要があります。ちなみに、片耳が聞こえない…というくらいの症状なら、基本的に言葉への影響はないと考えていいでしょう。とはいえ、まれに症状がもう片方の耳にあらわれる可能性があるので注意してください。

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